第13回 星野立子賞

各賞をクリックすると、受賞者のコメントや句集のPDFが見られます。

星野立子賞 石田 郷子 『万の枝』

昨年は私たちの「椋俳句会」が創刊20周年を迎えた特別な年でした。『万の枝』をまとめた時、それまでの月日を、どんなに忙しくても、またあのコロナ禍にあっても、吟行句会を中心に俳句を作り批評し合うことを怠らずに来ることが出来たのだと思い、誇りに思いました。
このたびの「星野立子賞」の受賞は、その月日をともに歩んできた仲間たちへの大きなプレゼントにもなったと思います。
お世話になりました選考委員のみなさま、事務局のみなさまに改めて御礼申し上げます。

星野立子新人賞 髙久 麻里 『遠く聞く』

この度は星野立子新人賞をいただき、誠にありがとうございました。

私は俳句甲子園の経験者でもなく、結社にも所属していません。
ある日、友人の原麻理子さんが佐藤文香さんの『俳句を遊べ!』を貸してくれたこと、
佐藤さん主宰の句会で、俳句のイメージが更新されるような句にたくさんふれたこと。
このふたつの出来事によって、俳句と出会い、そして今も続けています。

俳句をはじめて9年ほど経ちますが、めざしていることはずっと同じです。
それは、「面白い句をつくりたい」ということです。
何を面白く感じるかは年齢や環境によって変化していくと思いますが、
その時々の自分の興味・関心を大切に、俳句と関わっていきたいです。

最後に、私のようにある日いきなり俳句と出会う人や
まったく別のジャンルから俳句の世界にやって来る人が増えたら
とてもうれしいですし、そうなることを願っています。

星野立子新人賞 松田 晴貴 『眠る耳』

このたびは、星野立子新人賞受賞という大変光栄な機会をいただきまして、うれしくありつつも、いまだに信じられない思いです。
日々ご指導をいただいている山口昭男先生、秋草俳句会の皆さまに感謝を申し上げます。
私が初めて星野立子の句に触れたのは所属する結社で『立子句集』についての記事を執筆したときでした。初学の自分は「炬燵して本読んでをり時計見る」という句を見かけて、心底驚きました。この句は特別なことを言っていないながら、冬のひとりの静かな時間を的確に切り取っています。記事の執筆を続ける中で、星野立子の目の前のものを詠みながら読者に自然に感覚を共有しているところに心惹かれ、一番好きな作家になっていきました。
私はこれから俳句を続けていく中で、もし迷ったときは、立子の句に戻り、自分の感じたことを素直に表現できる作家になりたいです。

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