第11回 星野立子賞

各賞をクリックすると、受賞者のコメントや句集のPDFが見られます。

星野立子賞 和田 華凛 『月華』

句集『月華』が星野立子賞という憧れの賞を賜り、心より感謝申し上げます。父、後藤立夫が他界し、諷詠四代目主宰を継承しました。
私にとっての幸運は、俳句界の皆さまとの素晴らしいご縁に恵まれていることだと思います。
この句集の題としました『月華』は月光のことです。俳句の道に迷いそうになった時には、月を見上げると先師や先人たちの声が聞こえ、道を照らしてくれるように思います。
選者の先生方からのお言葉は全て学びとなり、私の俳句人生の指針となりました。授賞式でお会いすることを楽しみにしていた黒田杏子先生の突然の訃報には涙がとまりませんでした。先生への感謝を忘れることなく、これからも精進してまいりたいと思っております。

星野立子新人賞 千野 千佳 『したがふ』

わたしが星野立子新人賞を受賞したのは2023年3月でした。2021年5月に子供を産み、受賞したとき子供は1歳でした。子供を産んだあとに産後うつのようなものになり、俳句が作れなくなりました。産後4ヶ月くらいから徐々に回復して、この頃から自然を美しいと思うようになりました。子供をベビーカーに乗せて散歩をしていると俳句がつぎつぎに浮かんできて楽しかったです。受賞式の壇上で「1日に10句作っています」と話したとき、初対面の宮坂静生さんが大きな声で「いいぞ!」とおっしゃってくださったことが印象に残っています。俳句の世界にわたしを導いてくださった「蒼海」の堀本裕樹主宰、楽しい句座をともにしてくださる素敵な句友のみなさまに、あらためて感謝いたします。

星野立子新人賞 鈴木 総史 『雨の予感』

この度は、第11回星野立子新人賞を受賞することができ、大変嬉しく思います。審査をしてくださった先生方、上廣倫理財団の皆様に感謝申し上げます。また、所属する群青で日々ご指導いただいている櫂未知子先生、佐藤郁良先生、それから雪華の橋本喜夫先生にこの場を借りて感謝申し上げます。
大学1年生の時に、群青へ入会しました。そこには、素晴らしい同期や後輩、先輩方が多くいました。学生時代、特に俳句賞の場では悔しい思いばかりでした。
自身の大きな転機は、北海道の旭川に赴任したことです。都会の喧騒から離れ、心に余裕を持って俳句に取り組むことができました。今回の「雨の予感」50句も、北海道の自然が生んでくれた連作です。その連作が評価をいただけたこと、大変嬉しく思います。
改めまして、星野立子先生の名を冠する栄誉ある賞をいただき、ありがとうございました。今後も支えてくれる方々への感謝を忘れずに、頑張ります。

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